魚類の特殊な感覚と運動を解明する

ルアーのような鰭を動かして獲物を誘き寄せて食べるカエルアンコウ、動かせる”ヒゲ”を使って餌を探すヒメジ、口を”もぐもぐ”と動かして餌と砂を選り分けて食べるサラサハゼなど、魚には特殊能力をもつ種がたくさんいます。これらの行動がどのような仕組みで可能となっているのか、感覚系、運動系、中枢神経系を調べ明らかにしていきます。
(水圏動物学研究室)

魚類が持つ”オンリーワン”の形質を理解する

グーデア科胎生魚に特徴的な胎生繁殖の仕組み、コモチサヨリ科胎生魚の繁殖の仕組み、電気魚(デンキウナギ、デンキナマズ)の電撃が周辺環境に与える影響など、魚類がもつユニークな形質を探求しています。
(動物形態学研究室)

昆虫の発育制御・免疫機構を理解する

昆虫は極めて多様な環境に適応し、過酷な環境下であっても生存できるよう進化を遂げてきました。昆虫のホルモンが発育を制御する仕組みや、病原微生物に対する免疫の仕組み、また殺虫剤などの外来異物を排除・解毒する仕組みなどを調べることによって、昆虫が今日の繁栄を築いた背景を明らかにします。
(害虫制御学研究室)

昆虫の自然免疫系を理解する

昆虫はウイルスを認識してからだから排除するために必要な抗体を作ることができません。そのかわり、自然免疫と呼ばれる生物に共通の免疫力を発達させていると考えられます。昆虫がウイルスの攻撃をどのようにかわしているのかを分子や細胞のレベルで研究することで、新たな自然免疫を見出そうとしています。
(資源昆虫学研究室)

昆虫の雌雄決定を理解する

昆虫の雌雄で形態が大きく違うものがあり、また雌雄の決定の仕方もさまざまで性染色体によらない性決定もあります。カイガラムシを例に取り、雌雄の二型性や性決定の仕組みを分子レベル、特に遺伝子やエピジェネティクスの観点から調べています。
(ゲノム・エピゲノムダイナミクス研究室)

昆虫の化学物質による情報伝達機構を理解する

ヒトとは独立に社会性を獲得したハチやアリ、シロアリといった社会性昆虫は、実は地球で最も繁栄した生物群で、その総数はヒトを圧倒しています。彼らの社会行動を制御する化学物質であるフェロモンの機能と、それを受容・生産する仕組みを解き明かすことで、彼らが高度な社会を進化させることができた理由を探っていきます。
(害虫制御学研究室)