アジア・アフリカのイネ需要に

世界3大穀物のイネコムギトウモロコシは人類の消費カロリーの4割を供給している大事な食料です。中でもコメを主食とするアジアにおいてイネは特に重要で、その収量を向上させる遺伝子を同定し、それらを用いた品種改良を進めています。近年コメの需要が増えているアフリカにおけるイネの改良も進めており、現地の食料問題解決にもチャレンジしています。
(植物遺伝子機能研究室) (耕地情報利用研究室)

より早く、より多く、鶏肉・鶏卵を

鶏肉は脂肪が少なくヘルシーな高タンパク質食品です。鶏卵はほぼ完全栄養食品です。また、鶏卵肉は宗教上などの食のタブーがありません。そこで、鶏の様々な遺伝資源を活用し、従順で成長が早く、たくさん卵肉を生産できる新しい鶏品種を創出します。その鶏または卵肉を世界に持続的に安定供給し、飢餓のない世界を目指します。

(動物遺伝育種学研究室)

持続的な作物栽培のために

地球上の限られた農地と水や養分など資源のもとで今後の人口増加に見合った十分な食糧を生産していくためには収量性と生産の持続性を両立していくことが求められます。このため、作物のシンク-ソース関係からみた多収量性の解明や水や養分の獲得メカニズムを、分子レベルから群落レベルまで研究しています。

(作物科学研究室)

飢えのない食料の分配を

現在,世界の食料生産量は,すべての人に平等に分配すれば,十分に足ります。食料問題は,分配の仕組みの変革抜きには解決できません。1人も栄養不足の者を生み出さない食料の分配に関する社会の仕組みを考えます。

(食料経済学研究室)

最高のタイミングで花芽をつくる

花がいつどのように作られるのかを解き明かすことは、食糧問題の解決のために極めて重要です。例えば北海道の稲作は、寒くなる前に穂を作る品種の育成が鍵となりました。植物が花芽をつくるための最強の因子は、フロリゲンと呼ばれる分子です。私たちはフロリゲンの分子機能を解明し、植物改良に役立てるための研究をしています。
(発生学・システム植物学研究室)