土壌は微生物遺伝子資源の宝庫である

土壌に生息する微生物は1万種以上とも言われていますが、その90%以上は未だ培養に成功しておらず、土壌は微生物遺伝子資源の宝庫です。土壌微生物の中でもさらに研究が進んでいない原生生物(原生動物)の多様性と機能に関する研究を行っています。

(耕地情報利用研究室)

植物の病気を抑える微生物を見つける

環境保全型農業の実現に向けて、化学農薬使用の低減が求められており、“植物の病気を抑える微生物”が注目されています。発病を抑制するような微生物を作物や栽培土壌から分離・選抜し、さらに利用法の開発や発病抑制メカニズムの解明に取り組んでいます。

(植物病理学研究室)

植物の中で生育している微生物が植物を守る

糸状菌(カビ)に感染するウイルスをマイコウイルスと総称します。化学農薬に代わる新しい植物病原糸状菌の防除法として、病原菌に病気を起こすマイコウイルスの探索とこれを利用する方法の開発を目指しています。
自然界には植物と共存共栄している微生物がたくさん知られています。植物の中で生育している微生物であるエンドファイトは、植物を守る様々な物質を生産しています。この共生菌が植物を守る活性を農業に活用するための研究を行っています。

(植物病理学研究室)

昆虫ウイルスが持つ特徴を活用する

バキュロウイルスは、感染した昆虫の細胞を乗っ取って大量のタンパク質を作らせます。一方で、感染できる昆虫種は限られています。 これらの特性を活かして、ワクチン開発への貢献も期待されるタンパク質大量発現システム、狙った害虫のみを駆除するウイルス農薬として利用されています。 私たちは、これらの特性を担う分子機構の解明により、安全かつ効率の良いバキュロウイルスの利用への貢献を目指しています。

(資源昆虫学研究室)