植物の品種改良によって脱炭素社会を目指す

脱酸素社会の構築(バイオプラスチック、バイオマスエネルギー)の鍵となるエネルギー作物(特にソルガム)を研究材料として、バイオマスや糖の収量増産を目指した育種学研究を進めるとともに、名大発の新品種を創出することで、SDGsへの貢献を目指しています。

(植物ゲノム育種研究室)

植物遺伝子の利用によって貧困・健康問題の解決を目指す

植物の基礎研究を応用して作物の育種をすることで、高収量化、耐病性や環境耐性を付与した作物を効率良く作出し、世界の現場に普及させることを目指しています。またこの取り組みは貧困の低減や人々の健康の向上にもつながります。

(植物遺伝子機能研究室)

自然由来物質で植物免疫を活性化させる

植物は外界の物質を認識することでストレス耐性を向上させています。例えば、病原菌の表面にある物質や植物細胞が傷ついた時の細胞壁のかけらを植物細胞はセンサーによって認識し、病原菌の攻撃に対抗する応答や傷を治癒する遺伝子の発現を誘導します。環境負荷の少ない農業を目指して、植物を活性化する自然由来の物質を利用する研究を進めています。

(植物病理学研究室)

気候変動に対して植物科学で立ち向かう

近年の気候変動により海水面が上昇し、特に沿岸地域での塩害がひどくなっています。アジアの沿岸地域では稲作が盛んですが、塩害により沿岸地域の貧困と、地域間での不平等が生じています。そこで塩害に対抗できるイネ品種作出と栽培管理方法の改良を目指しています。
CO2濃縮を行うC4植物は、光合成、環境ストレス耐性、窒素利用などに優れています。その優れた特性が発揮されるメカニズムを明らかにし、CO2固定能が高く劣悪環境下でも生育できる植物の開発に繋げていきます。

(植物生理形態学研究室)