昆虫は自然免疫でウイルスを撃退する

昆虫は抗体を作ることができません。そのため、自然免疫と呼ばれる生物に共通の免疫力を発達させて、体の中に侵入するウイルスと戦っていると考えられます。昆虫がウイルスの攻撃をどのようにかわしているのかを分子や細胞のレベルで研究することによって、新たな自然免疫のメカニズムを見出そうとしています。

(資源昆虫学研究室)

昆虫はホルモンの指令を受け成長する

初期胚から成虫に至るまでの発育過程を昆虫のホルモンが巧みに制御する仕組みを調べています。病原微生物感染に対する昆虫の免疫の仕組みを調べています。また、殺虫剤などの生体異物に対する昆虫の応答や解毒代謝の仕組みを調べています。

(害虫制御学研究室)

植物は免疫機構を使って虫と戦う

害虫は様々な作物を食害し、その被害は甚大です。植物は食害昆虫や吸汁昆虫に対して、カビや細菌などの病原菌に対する免疫機構と同様なメカニズムを備えていることがわかってきました。我々と一緒に、害虫から作物を護る方法を考えて見ませんか。

(植物免疫学研究室)

昆虫の不思議な性決定のしくみを明らかにする

カイガラムシという昆虫の仲間はヒトと同じく二倍体の生物で、父母それぞれから染色体セットを一つずつもらって生まれてきます。個体がオスになるかメスになるかの性決定はとても不思議で、父母両方由来の染色体セットのどちらも活性があれば(この状態がどの二倍体生物でも普通)メスになります。一方、父親からもらった染色体セットが全て不活性な状態に変化するとオスになります。この性決定システムの分子基盤を明らかにすべく研究しています。

(ゲノム・エピゲノムダイナミクス研究室)